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第32話 あなたの、痛みは

Penulis: みだん
last update Tanggal publikasi: 2026-09-13 16:00:07

翌朝、私たちは村の外れへ向かった。

案内はシェラだった。

夜のうちに、彼女は独自に、村の子どもたちから話を聞き集めていたらしい。

眠れぬ夜を、私は一人で過ごしたわけではなかったのだと、そのとき初めて知った。

「祠は、この先でございます」

*

道は次第に細くなり、やがて、ただの獣道になった。

乾いた土を踏む音だけが、三人分、重なって響く。

両側から伸びる下草が、時折、裾に触れた。

朝の光はまだ淡く、木々の影が長く地面に伸びていた。

鳥の声も、ここまで来るとまばらで、代わりに、風が梢を渡る音だけが絶え間なく続いていた。

その先に、崩れかけた石の祠が見えた。

そして、その手前に、彼はいた。

地面にうずくまっていた。

「――ッ、ぁ……!」

呻き声が聞こえた。

私は思わず駆け寄ろうとして――シェラに腕を掴まれた。

「お待ちを」

彼女の声は硬かった。

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